2023年

問題17公衆浴場法に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

(1)公衆浴場とは,温湯 湯又は温泉その他を使用して, 公衆を入浴させる施設をいう.

(2)浴場とは,都道府県知事等の許可を受け, 業として公衆浴場を経営することをいう.

(3)営業者は,浴槽内を著しく不潔にする行為をする入浴者に対して, その行為を制止しな ければならない.

(4)公衆浴場の営業許可は,厚生労働大臣が規則で定める構造設備基準・適正配置基準に 従っていなければならない.

(5)公衆浴場の運営は,都道府等の条例で定める換気, 採光,照明,保温, 清潔等の衛生・風紀基準に従っていなければならない.

2023年

問題17正解(4)頻出度AAA

構造設備基準・適正配置基準は,「厚生労働大臣が規則で定める」→「都道府県が条例で定める」が正しい(公衆浴場法第二条第3項,第三条).

興行場法,旅館業法にもよく似た条文が存在し(2023-17-1表参照)ここからの出題が多い.

2023-17-1表旅館業法,興行場法,公衆浴場法の規定
興行場法 営業者は,興行場について,換気,照明,防湿及び清潔その他入場者の衛生に必要な措置を講じなければならない.
旅館業法 営業者は,旅館の施設について,換気,採光,照明,防湿及び清潔その他宿泊者の衛生に必要な措置を講じなければならない.
公衆浴場法 営業者は,公衆浴場について,換気,採光,照明,保温及び清潔その他入浴者の衛生及び風紀に必要な措置を講じなければならない.
前項の措置の基準については,都道府県(保健所を設置する市又は特別区にあっては,市又は特別区)が条例で,これを定める.

旅館業法を基準に考えると,興行場は暗幕で覆うぐらいなので,採光は要らない.公衆浴場で防湿はナンセンスだが保温が必要,旅館は宿泊者,興行場は入場者,浴場は入浴者,などと覚える.

公衆浴場の適正配置基準については,東京都の条例では,既存の浴場から300m以上の距離を取らないと新設できないとされている.

これらの法律は生活衛生関係営業法令といわれ,営業に許可のいるものと事前に届け出なければならないものに大別される.

許可制の法律:興行場法,旅館業法,興行場法等

届け出制の法律:理容師法,美容師法,クリーニング業法