2023年

問題20労働安全衛生法に規定されている次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

(1)厚生労働大臣は,労働災害防止計画を策定し,これを公表する.

(2)一定の事業場には,統括安全衛生管理者,安全管理者,衛生管理者,産業医,作業主任者を選任しなければならない.

(3)一定の事業場には,労働災害防止について労働者の意見を反映させるため,安全委員会,衛生委員会又は安全衛生委員会を置かなくてはならない.

(4)ボイラその他の特に危険な作業を必要とする機械等を製造しようとする者は,労働基準監督署長の許可を受けなければならない.

(5)事業者は,作業環境を快適な状態に維持管理するよう努めなければならず,作業環境の測定や,医師による健康診断の実施が義務付けられている.

2023年

問題20正解(2),(4)頻出度AAA

※ 試験実施者により,正答一覧発表5日後に正答一覧が修正され,(2)が追加された.

-(2) 括安全衛生管理者→括安全衛生管理者が正しい.

-(4) ボイラなどその使用・操作に危険をともなう特定機械の製造許可は都道府県労働局長による.
労働衛生行政は中央・地方を通じて一元的に国の機関が直接行政を行っている.したがって,この都道府県労働局長や労働基準監督署長は国家公務員であり,都道府県労働局労働基準監督署は国の機関である.

-(2) -(3) -(5) などの,「事業者の責務」は下記のとおり(よく出題される).
1.総括安全衛生管理者,安全管理者,衛生管理者,安全衛生推進者等,産業医等,作業主任者等の選任
2.安全委員会,衛生委員会若しくは安全衛生委員会の設置
3.事業者は,有害な業務を行う屋内作業場で,作業環境測定を行い,その結果を記録しておかなければならない.
4.事業者は,労働者の健康に配慮して,労働者の従事する作業を適切に管理するように努めなければならない.
5.事業者は,常時使用する労働者に対し医師による健康診断を行なわなければならない.
常時50人以上の労働者を使用する事業者は,定期健康診断を行なったときは,定期健康診断結果報告書を労働基準監督署長に提出しなければならない(労働安全衛生規則).
6.一定規模の事業場においては,常時使用する労働者に対し,医師,保健師等による心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)を行わなければならない.
7.事業者は,伝染性の疾病その他の疾病で,厚生労働省令で定めるものにかかった労働者については,厚生労働省令で定めるところにより,その就業を禁止しなければならない.