2023年
問題102消火設備に関する次の記述のうち,最も適当なものはどれか.
(1)地球環境の問題から,現在はトリフルオロメタン(HFC-23)などがハロン代替薬剤として用いられている.
(2)連結散水設備は,一般の人が操作しやすい消火設備である.
(3)連結送水管設備では,高置水槽が置かれる場合,建築物の高さが70mを超える場合においてもブースターポンプは不要である.
(4)屋内消火栓設備には1号消火栓と2号消火栓があり,工場・倉庫では2号消火栓が設置される.
(5)各種消火器の消火能力を表す能力単位は,家庭用消火器の消火能力を「1」とした相対値で算定される.
2023年
問題102正解(1)頻出度AAA
ハロゲン化物消火設備のハロン※(ハロン1301、ハロン1211、ハロン2402)はオゾン層破壊防止のため平成6(1994)年以降生産中止となり,ハロンの代替物として,HFC-23,HFC-227ea,FK-5-1-12が使用されている.
※ ハロンとはハロゲン化炭化水素のうち臭素Brを含むものの総称.臭素原子のオゾン層破壊力は塩素よりも数十〜百数十倍協力と見られている.
-(2) 連結散水設備は,スプリンクラに似た設備であるが,ポンプ車を繋ぎ外部から送水する.地階で,床面積が700m2]以上の場合に設ける(地上階には関係ない設備).
-(3) 建築物の高さが70mを超える場合は,連結送水設備は湿式とし加圧送水設備を設ける(高置水槽の有無は関係ない)(消防法施行規則第31条).
-(4) 2号消火栓は,老人ホームや病院など就寝施設向けで,一人操作が可能だが消火能力が小さいため工場や倉庫には設置できない.1号消火栓は全ての防火対象物に設置できる.
-(5) 消火器の能力単位は,判定に用いられた消火模型による.例えば普通火災のA-1模型は杉材90本で作られており,2分で消火できればA-1と単位が与えられる.単位が1に満たないと消火器として認められない.