2023年
問題130排水管に設置する掃除口と排水ますに関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.
(1)雨水ますの底部には150mm程度の泥だめを設け,土砂などが下水道へ流出することを防止する.
(2)掃除口の口径は,排水管の管径が125mmの場合は75mmとする.
(3)排水ますの流出管は,流入管よりも管底を20mm程度下げて設置する.
(4)敷地排水管の直管が長い場合,排水ますは管内径の120倍を超えない範囲に設置する.
(5)排水管が45°を超える角度で方向を変える箇所には,掃除口を設置する.
2023年
問題130正解(2)頻出度AAA
掃除口の口径は,管径が 100mm 以下の場合は配管と同一径,100mmを超える場合は100mmより小さくしてはならない.
排水管の掃除口についての出題事項は次のとおり.
1.掃除口を設ける箇所
1)排水横主管及び排水横枝管の起点
2)延長が長い排水横管の途中
3)排水管が45°を超える角度で方向を変える箇所
4)排水立て管の最下部又はその付近
5)排水横主管と敷地排水管の接続箇所又はその付近
2.掃除口には床上掃除口と床下掃除口があるが,床上掃除口を原則とする(2023-130-1図参照).
常時排水にさらされる床下式の掃除口は耐食性の高い砲金製がよく,鋼製のプラグがしてある場合は砲金製に取り替える(砲金は銅と錫の合金).
3.掃除口の大きさ(口径),取付間隔,保守空間
1)掃除口の大きさは,管径が100mm以下の場合は配管と同一径,100mmを超える場合は100mmより小さくしてはならない.
ただし,ちゅう房排水用の排水管に設置する掃除口の口径は,排水管径と同径とする.
2)排水配管の直線部に設置する掃除口の取り付け間隔は,排水管の管径が100mm以下の場合は15m以内,管径が100mmを超える場合は30m以内とする.
3)掃除口の周囲には,排水管の管径が65mm以下の場合は300mm以上,管径が75mm以上の場合は450mm以上の保守用空間を確保する.
-(1) ,-(3) ,-(4) 敷地排水管に設ける排水ますについて
敷地排水管に設ける排水ますの大きさは,配管の埋設深度,接続する配管の大きさと本数,及び点検等を考慮して決定する.また,排水ますは点検清掃がし易い場所に設ける.
排水ますの設置箇所はつぎのとおり.
1.敷地排水管の直管が長い場合は管内径の120倍を超えない範囲に1箇所
2.敷地排水管の起点
3.排水管の合流箇所及び方向変換箇所
4.勾配が著しく変化する箇所
5.その他点検清掃等に必要な場所
敷地排水管に設けるますには,汚水ます,雨水ます,トラップますがある.
汚水排水管の汚水ます(インバートます)には,汚物が滞留しないようにますの底面に管と同径のインバート(断面が半円形の流路)を付けてある(2023-130-2図参照).
左側写真 出典『せつびのブログ』
http://setsubinoblog.seesaa.net/article/406957241.html
雨水ますは,底部に150mm程度の泥だまりを有し,土砂を堆積させ,下水道へそれが流出するのを防ぐ(2023-130-3図参照).
雨水排水管を合流式の敷地排水管に接続する場合は,トラップます(2023-130-4図参照)を設け,悪臭がルーフドレンに上がるのを防止する.