2023年
問題132排水通気設備に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.
(1)自然流下式の排水管の勾配は,管内流速が0.6〜1.5m/sになるように設ける.
(2)排水立て管のオフセット部の上下600mm以内には,排水管を設けてはならない.
(3)排水槽のマンホールの大きさは,直径が60cm以上の円が内接することができるものとする.
(4)トラップが組み込まれていない阻集器には,その入口側にトラップを設ける.
(5)伸頂通気方式の排水管の水平曲がりは,排水立ての底部より3m以内に設けてはならない.
2023年
問題132正解(4)頻出度AAA
トラップが組み込まれていない阻集器には,その出口側にトラップを設ける.入口側に設けたら直ぐ詰まる.
-(1) 自然流下式の排水管の勾配,本年度問題128解説参照.
-(2) オフセット部分では排水の流れが乱れがちとなり,横枝管からの排水の流入を妨げるおそれがあるので,上下600mm以内に横枝管を接続しないようにする.オフセット部分の配管・通気については,2023-132-1図参照.
出典(図)公益社団法人 日本建築衛生管理教育センター
「新建築物の環境衛生管理」(平成31年3月31日 第1版第1刷)中476 図6-7-2(6)
-(5) 伸頂通気方式は,通気立て管を設けず,伸頂通気管のみによる通気方式である.
伸頂通気管とは最上部の排水横管が排水立て管に接続した点よりもさらに上方へ,その排水立て管を,管径を縮小せずに立ち上げ,これを通気管に使用する部分をいう.
伸頂通気方式では通気量が限られので次のような制約がある.
伸頂通気方式の制約
1.排水横主管以降が満流となる場合は,通気量の限られる伸頂通気方式としてはならない.
2.伸頂通気方式の排水立て管には,通気を妨げるのでオフセットを設けてはならない.
3.排水立て管と排水横主管の接続は,円滑な排水のために大曲りベンド等で接続する.
4.伸頂通気方式の排水横主管の水平曲りは,排水立て管の底部より3m以内には設けてはならない(2023-132-2図参照).