2023年

問題149ビルクリーニング用機械・器具に関する次の記述のうち,最も適当なものはどれか.

(1)超高速バフ機の回転数は,毎分150〜300回転である.

(2)自動床洗浄機は,洗剤供給式床磨き機と吸水式真空掃除機とを結合した構造を有する.

(3)三つ手ちり取りは,移動する際にごみがこぼれない構造となっている.

(4)凹凸のある床面は,研磨粒子が付着したパッドを床磨き機に装着して洗浄する.

(5)床磨き機に用いるブラシは,直径60cm以上のものが多く使われる.

2023年

問題149正解(2)頻出度AAA

-(2) が正しい.自動床洗浄機は,洗剤供給式床洗浄機と吸水式真空掃除機の機能を併せ持ち,ビニルタイル床や石床の洗浄に用いられる(2023-149-1図参照).
カーペット床専用の機械もある.

2018-149-1図自動床洗浄機
自動床洗浄機

出典公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター
新建築物の環境衛生管理 H31.3.31第1版第1刷 下56 図7-4-1(8) を基に作成

-(1) 主に塩ビシートなどの弾性床のドライメンテナンスに用いられる超高速バフ機の回転数は,毎分1,000~3,000回転である.摩擦熱で床維持剤の塗膜を溶かして,光沢を回復する.

-(3) 移動する際にごみがこぼれない構造となっているのは,「改良ちり取り」である.「三つ手ちり取り」は金属製で堅牢.多量のごみを扱うのに適する(2023-149-2 図参照).

2023-149-2図三つ手ちり取り,改良ちり取り
三つ手ちり取り,改良ちり取り

-(4) 凹凸のある床面では,ブラシを用いる.平らな面で用いるパッドでは清掃がまだらになってしまう.

-(5) 床磨き機のサイズは,凸凹のある床面で使用するブラシ又は平らな床面で使用するパッドの直径で区別している.使用するブラシは直径20~50cmで,シダの茎又はナイロン繊維を植え付けたものが普通であるが,ワイヤブラシを用いる場合もある.一般に使用されているものは,1ブラシ式であるが,2ブラシ又は3ブラシのものもある.

床磨き機(ポリシャー,スクラバマシン(2023-149-3図2023-149-4図参照)は,熟練を要するが前後左右に移動しながら床の洗浄ができる.電源は交流式が一般的である.

2023-149-3図床磨き機

2023-149-4図洗剤供給式床磨き機

床磨き機
洗剤供給式床磨き機

出典 公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター 「新建築物の環境衛生管理」 H31.3.31第1版第1刷 下55 図7-4-1(6)

出典 公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター 「新建築物の環境衛生管理」 H31.3.31第1版第1刷 下55 図7-4-1(7)

回転数は高速床磨き機が毎分150~300回転である.上述のとおり,超高速バフ機と称する毎分1,000~3,000回転の超高速機が弾性床のドライメンテナンス用に用いられている.

洗剤供給式の床磨き機(タンク式スクラバマシン)は,洗剤塗布作業を省くことができる.

平らな床面に用いるパッド(化繊性パッド)は化繊製フェルト状の不織布に研磨粒子を付着させたもので,用途によって各種硬度のものがあり,色分けによって,区別されている.

床用パッドの色と用途2023-149-1表参照.

2023-149-1表床用パッドの色と用途
粗さ 主な用途
1 樹脂皮膜の剥離
2 樹脂皮膜の剥離
3 一般床洗浄
4 表面洗浄
5 スプレーバフ
6 つや出し磨き