2023年

問題153繊維床材の特徴と維持管理に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

(1)ポリプロピレン素材は,復元力に乏しい.

(2)ウール素材に付着した汚れはしみになりやすいので,できるだけ早めに対応する.

(3)カーペットのほつれは,施工初期にカットすればよい.

(4)建築物内で使用されているカーペット全体の調和を保つため,どの場所も真空掃除機により同じ頻度で作業を行う.

(5)パイル奥の汚れを除去するために,シャンプークリーニングを行う.

2023年

問題153正解(4)頻出度AAA

真空掃除機による除塵は,場所・部屋の用途などにより作業頻度を変える必要がある.カーペット全体の調和を保つためには,シャンプークリーニングを行う必要がある(本年度問題148解説参照).

-(1) -(2) 繊維床の素材については2023-153-1表参照.

2023-153-1表カーペットパイルの素材
種類 染色性 耐久性 汚れ除去性 含水率 色素の沈着
天然繊維 ウール 最上 親水性の汚れは取りにくい 15
合成繊維 ナイロン 中間的な性質を示す 5
アクリル 親水性の汚れは取れやすい 0
(構造上)
ポリエステル 親水性の汚れは比較的取れやすい 0.5
(構造上)
ポリプロピレン 復元力が乏しい 親水性の汚れは取れやすい 0
(成分上)

カーペットのパイルとはカーペットの表面にある毛足のこと.パイルには大きくわけて,ループパイル(毛先が輪になっている)とカットパイル(毛先が切り揃えてある)がある(2023-153-1図参照).

2023-153-1図
ループパイルとカットパイル