2023年

問題171害虫やその防除に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

(1)イエヒメアリの防除には,食毒剤が有効である.

(2)トコジラミは,ピレスロイド剤に対する抵抗性を示す集団が報告されている.

(3)ツマアカスズメバチは,特定外来生物に指定されている.

(4)ユスリカ類の建築物への侵入を抑制するために,電撃殺虫機を窓や出入口の近くに設置する.

(5)ヤケヒョウヒダニは,自由生活性のダニである.

2023年

問題171正解(4)頻出度AAA

電撃式殺虫機は,屋内に害虫を呼込まないように窓際や出入り口から離して設置する.
電撃式殺虫機は,走光性(光に向かう性質を持つ)の飛翔昆虫の防除に使用する.3,700オームストロング(10-10m)の短波長誘虫灯に引寄せられた昆虫は22,000Vの高圧電流に触れて感電死する.

誘虫灯の周りに粘着シートがセットされた粘着式殺虫機2023-171-1図)は,害虫の死骸が周囲に落ちることがないので,店舗内で使うことができる.

2023-171-1図粘着式殺虫機
粘着式殺虫機

出典朝日産業株式会社
https://asahi-sg.co.jp/products/mushipon-mpx2000/ を基に作成

-(5) ダニの生息する場所は多岐にわたるが,主にダニの食性で決まり,寄生生活性自由生活性の2つに分けられる.自由生活をする種の多くは捕食性で,昆虫などの小動物を捕食するが,ヤケヒョウヒダニは,室内じん中の,人のフケなど皮膚からの脱落物,カビの胞子などを餌とする自由生活性のダニである.死骸の粉じんや糞がアレルゲンとなる.