2024年

問題138特殊設備に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

(1)入浴設備において,気泡発生装置などのエアロゾルを発生させる設備を設置する場合には,空気取入口から土ぼこりが入らないような構造とする.

(2)プール水の消毒設備には,塩素剤に加えてオゾン消毒や紫外線消毒を併用する例がある.

(3)子供が水遊びをする親水施設の用水には,衛生性の確保の面から利用形態によりプール並みの浄化装置が必要となる.

(4)食品製造に関する管理システムのHACCP方式は,製造した最終製品を対象に安全確認検査を行う手法である.

(5)入浴設備の循環水は,浴槽の底部に近い部分から供給する.

2024年

問題138正解(4)頻出度AAA

HACCP方式の特徴は,従来の方式が最終製品の安全確認検査に依存していたものを,原材料の生産から消費者に届くまでの各段階で安全性確保のための管理を行う方式としたことである.

HACCP(Hazard Analysis Critical Control Point:危害分析重点管理点管理方式)は,アメリカ航空宇宙局(NASA)が宇宙食の安全性を確保するために開発した食品製造に関する管理システムである.

-(1) 浴槽に気泡発生装置,ジェット噴射装置等のエアロゾルを発生させる設備を設置する場合には,空気取入口から土ぼこりが入らないような構造とすること(厚生労働省「(レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」).

-(2) プール水は一般的にろ過,消毒して循環されて使用されている.オゾン消毒,紫外線消毒を塩素消毒の前段階に用いると水の透明度が上がり,ろ過の回数を減らす節水効果が得られる

-(5) ろ過器等により浴槽水を循環させる構造の浴槽にあっては,当該浴槽水の誤飲の防止又はエアロゾルの発生の抑制を図るため,当該水を浴槽の底部に近い部分から供給すること(厚生労働省「レジオネラ症を予防するために必要な措置に関する技術上の指針」).2024-138-1図参照.

2024-138-1図浴槽の循環ろ過(オーバフロー方式)
浴槽の循環ろ過(オーバフロー方式)

出典公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター
新建築物の環境衛生管理H31.3.31第1版第1刷 中551 図6-11-3(1) を基に作成