2024年

問題178ねずみ・昆虫等の防除作業の安全管理に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか.

(1)建築物衛生法に基づく特定建築物内における,ねずみ・昆虫等の防除では,医薬品又は医薬部外品を使用する.

(2)薬剤の空間噴霧や狭い場所での薬剤散布を行う場合は,N95マスクを着用する.

(3)マンホール内等の酸素欠乏や硫化水素発生の恐れがある場所で作業する場合は,酸素欠乏症等防止規則に則って行う必要がある.

(4)ネズミによるかじり被害を受けた電線は,ネズミの尿や糞がかかると燃え出すことがある.

(5)屋内でULV処理を行う際,煙感知器が誤作動を起こすことがある.

2024年

問題178正解(2)頻出度AA

薬剤の空間噴霧や狭い場所での薬剤散布を行う場合は,活性炭付きの防毒マスクを着用する.防毒マスクは面 体と対象ガスに応じた吸収缶から構成されている.

N95マスクはアメリカ合衆国労働安全衛生研究所(NIOSH)のN95規格をクリアし,認可された微粒子対応マスクで,0.3μm(マイクロメートル)の微粒子を95%以上捕集する性能を有するが,気化したガスを吸収・遮断することはできない.

-(3) 酸素濃度が18%未満,硫化水素濃度が10ppmを超える状態は,酸欠防止規則の定める「酸素欠乏等」である.汚水槽の清掃が同規則の「第二種酸素欠乏危険作業(酸素欠乏症+硫化水素中毒)」に該当する場合は,酸素欠乏危険作業主任者の選任,特別教育,作業環境測定,換気,保護具の使用等の規則が定められている.
作業中も十分な換気,定期的な濃度検査を実施し,空気呼吸器,安全帯等を使用し,非常時の避難用具等も備えておく.